こういう相談は、多いですね。まず、結婚と恋愛は違うということ。たとえば、「選択」に関して研究をしているある研究者の面白い統計があります。結婚10年を経過した夫婦を調査したところ、親が決めたお見合い結婚のほうが、恋愛結婚をした夫婦よりも幸福度が高かったというものです。つまり結婚に関しては、自分の選択が正しいとは限らないということです。
 
―でも、せっかく結婚するなら大好きな人と結婚して、幸せになりたいです。
 

結婚は賭けであり、幸せになる保証はどこにもありません。だから、幸せになるということよりも、結婚生活の約50年間不幸にならなければいいと割り切って考えて。たとえば、気に食わない仕草や体型が、不幸を招きますか? 相手選びは経済的安定、コミュニケーションスキル、居心地の良さを第一に考えて、不幸にならない可能性がある相手なら結婚を決めてもいいでしょう。それに、恋愛結婚をしたとしても、何年もたてば刺激はなくなるので、居心地の良さが特に重要になります。
 
―居心地の良さってどういうことですか?

着飾ったり、自分を偽ることなく、無理なく付き合える相手であれば居心地の良さを感じているはずです。もし自分で見極めがつかないのなら、周りの友達や親に会ってもらって、意見を聞いてみるのも手です。
恋愛とは失敗するもの。今まで何人かの男性と付き合ってきたが、誰ひとり私と結婚していない。つまり全員別れた(誰ひとり成就しなかった)恋愛とは失敗するもの、高い確率で恋愛は失敗するようにできている。5人目で結婚できれば80%の確率で、10人目で結婚できれば90%の確率で恋愛は失敗している。恋愛とは失敗するもの。それに懲りず、皆さんは恋愛をしている。なぜそこまで恋愛に捉われるか?それは恋愛自体が皆さん好きだからだ。


 恋愛を卒業した人は、このように考える。
恋愛とは結婚するための訓練にしか過ぎない。異性を知るための訓練。何度も何度も失敗を重ねて学び、最後に自分にぴったり合った人を探す訓練。恋愛とは恋愛を卒業して結婚するための訓練に過ぎない。


結婚とは恋愛を卒業するもの。卒業できていない人が結婚後に離婚する。離婚を繰り返す人は、恋愛を卒業できていない人に多い。恋愛の中で、相手を見極める訓練が足りていない。甘いロマンばかりに酔いしれ、勉強することを忘れてしまっている。自分にぴったり合った人を探し切れていないから離婚を繰り返す。

さらに、離婚の多い人は、男性なら子供から大人へ女性なら乙女から大人への階段を踏んでいない。いつまでも少年少女のような強欲な恋愛ばかりを求める。大人になっても胸キュンな恋愛ばかりを求める。もはやこれは病気だ。恋の病に効く薬はない。


恋愛と結婚は違う。